雑多拾いもん

捨てる神あれば拾う神あり… 「博多通りもん」ならぬ、雑多な「拾いもん」について備忘録がてら綴っています。

ヒスイ拾い納め

年末恒例のヒスイ拾いに今年もやって来ました。前回のヒスイ拾いが9月末ですから、3ヶ月振りのヒスイ拾いになります。今回は一泊二日で体力の持つ限りヒスイを探す予定ですが、さて念願の妖精ラベンダーを見つける事は出来るのでしょうか。

〈1日目〉

日本海側の冬には珍しい快晴。暖かい上に風もなく、絶好のヒスイ拾い日和。考える事は皆同じなのか、沢山の釣り人やヒスイハンターの方々で海岸は賑わっていました。

f:id:cetriolo:20231231153530j:image(貴重な冬の快晴)

石がしっかり出ており、波高も0.4〜0.5mと冬にしては高くありません。

これだけの好条件ですから、さぞヒスイが簡単に拾えるだろうと思いきや、全くヒスイがありません。

色付きヒスイはもちろん、灰色ヒスイや混じりと呼ばれるタイプすら見かける事なく…

そのまま1日目は終了。

ヒスイを探すのが下手になったのか、波のパターンがヒスイ拾いと相性の悪い(=ヒスイを波打ち際に運び辛い)ものだったのか、既に多くのヒスイハンターの方々に拾われた後だったのか…原因は分かりませんが、とにかく成果はまさかの0。

ガッカリしつつ、ビジネスホテルでNHKの「ドキュメント72時間年末スペシャル」を見てダラダラと過ごしました。

〈2日目〉

朝起きると外は雨。天気予報では夕方まで小雨が続き、夕方以降は雨や風が強くなるという事ですので、ほぼ午前中が勝負です。

海岸に到着すると、悪天候とあってか、昨日とは打って変わって釣り人やヒスイハンターの方々の姿は疎。

波高は0.2m。夏と同じレベルとは言いませんが、波打ち際を落ち着いて歩ける状態です。

f:id:cetriolo:20231231160221j:image(小さな波)

海岸の状態は小砂利や砂の場所が多く、また、時間が経つにつれて砂が被さりつつあるような印象を受けました。

さて、1時間半ほど歩きましたが、1日目同様にヒスイは見当たりません。ヒスイに似たロディン岩や石英も少なく、ヒスイ棒で拾って確かめる作業すら必然的に減っていきます。

ようやく2時間後、波が引いた時の砂の中から怪しい石が少し見えたので、ヒスイ棒で掘り起こすと…

f:id:cetriolo:20231231161822j:image(484g、比重3.12)

濃い紫のスポットのある、大きなラベンダーヒスイでした。

薄い灰色〜グリーン地に海焼けや沸石が抜けた後の穴があるタイプで、盆栽が似合いそうな渋いルックスのラベンダーヒスイです。

残念ながら、こちらは「妖精ラベンダー」と呼ばれるタイプではありません。寧ろ「妖精」なんてファンシーさとは真逆の渋さなので、「いぶし銀ラベンダー」と名付ける事にします(銀なのかラベンダーなのか紛らわしい名前)

その30分後に、今度はまたも海焼けのある白地に薄いグリーンの入った、あまり透明感のないヒスイを見つけました。

f:id:cetriolo:20231231163702j:image(19g、比重3.16g。写真ではロディン岩のような色合いに写ってしまった)

しかし、その後はパタリとヒスイは見つからなくなりました。別の海岸に移動しても変わらずで、昼過ぎには雨が強くなってきたので諦めて帰る事にしました。

結局、2日間で渋いラベンダーヒスイと小さな白ヒスイの2つだけ…というやや寂しい結果の拾い納めとなりました。

ただ、仕事の事を一切考えず、波の音を聞きながら一心不乱に石を拾うというのは、やはり楽しいものです。

今年もあと数時間で終わり。次回の記事では、昨年に続き「2023年お気に入りヒスイランキングTOP10」で、この1年間で拾ったヒスイを振り返りたいと思います。