雑多拾いもん

捨てる神あれば拾う神あり… 「博多通りもん」ならぬ、雑多な「拾いもん」について備忘録がてら綴っています。

東京ミネラルショー2023

とうとうこの日がやってきました…そう、東京ミネラルショー(通称「池袋ショー」)の開催です。

9月末以降、天候や時間の都合から、なかなか糸魚川へヒスイ拾いに行けなかったので、それも相まって自分は今回の池袋ショーを楽しみにしていたのでした。

10:02 現着

大阪ショーや京都ショーでは開場後も受付で結構並んだので、少なくとも30分は並ぶだろうと覚悟していましたが、今回の池袋ショーでは3つの会場全てに受付が設置された事で来場者が分散したためか、自分が受付をした第3会場では、全く並ぶことなく入場出来ました。

f:id:cetriolo:20231209220037j:image(今回のショーの看板、何となくオリンピック感がある)

今回のショーでは、ミュンヘンショーの後だからでしょうか。ドイツやフランス、スペイン等のヨーロッパの鉱物標本が目立った気がしました。特に、ミメット鉱、アダム鉱、燐灰ウラン鉱を並べていた店が多かった気がします。

さて、今回の池袋ショーで探すのは以下の標本です。

このように毎回ミネラルショーに行く前に、自分なりに欲しい標本をリストアップするのですが、リストとはかけ離れた標本を購入してしまうのが恒例となっています。

で、購入したのはこちらの5つの標本。

f:id:cetriolo:20231209224854j:image(珍しくリストとの乖離が少ない)

開場後にまず向かったのはスリランカの業者さんのお店。このお店はお小遣い価格のものから高級なものまで、幅広い価格帯のコランダムを販売しており、5月の新宿ショーでは、会場を一周した後で買おうと思ってお店に戻ると、目星を付けていたお小遣い価格の標本が丁度目の前で売れてしまった…というほろ苦い思い出(?)のあるお店です。

今回もリーズナブルなコランダムが沢山トレイに入っていましたので、今回はその中から気に入った標本を選んで直ぐに購入。過去の反省を活かし、今回は「悪・即・斬」ならぬ「石・即・買」です。

f:id:cetriolo:20231209220923j:image(2.1cm×0.5cm。小さい標本だが、照りの良さと深い青が気に入っている。)

  • パエジナストーン(イタリア)

次に向かったのは、フランスの業者さんのお店。こちらは毎回ミネラルショーでパエジナストーンを販売しています。新宿ショーでも廃墟街に見えるうら寂しい景色のパエジナストーンを購入していますが、海や湖に見えるタイプをネット上で見かけて欲しくなったのでした。

新宿ショーでは山脈か廃墟街に見えるタイプのものがメインで並んでいましたが、今回は海や湖に見えるタイプのものがいくつもありました。

その中で、今回自分が購入したのはカルデラ湖に見えたこちらの石。

f:id:cetriolo:20231210224014j:image(6cm×4cm)

自分は立山のミクリガ池を思い出しましたが、皆さんにはどのような景色に見えるでしょうか。

f:id:cetriolo:20231209223333j:image(左下の凹んだ部分も似ている気がする)

今回の池袋ショーで唯一、国内業者さんのお店で購入した標本。トルマリンは常に見ていますが、こちらの希望に合った色やサイズの物が少なく、ようやく見つけても高額だったりで中々手が出せませんした。そんな中、こちらの標本はパステルカラーのウォーターメロンタイプで母岩付き、しかも自分の様な小市民にも手の届く良心的な価格…という事で、ここは迷わず購入。トルマリンのサイズや母岩とのバランス等、とても気に入っています。

f:id:cetriolo:20231209233901j:image(4.2cm×3.8cm、母岩の薄紫色はリチア雲母と思われる)

モーリシャスの業者さんのお店では、昔の標本やツメブ鉱山の標本を取り扱っていました。

ツメブ鉱山と言えば「鉱物のデパート」と呼ばれ、様々な美しい鉱物標本を産出した事で有名です。しかし、自分は1つもツメブ鉱山の標本は持っていません。

そこで今回、ツメブ鉱山標本の並んだ箱の中から、薄桃色のスミソナイトを選んで購入。曇りガラスの様な質感で、ずっしりと重みがあります。

f:id:cetriolo:20231210075556j:image(3.0cm×3.5cm、和菓子の様な標本。母岩はガレナ。)

ウクライナの業者さんのお店では、今回の欲しい標本リストの1つであるバイカラー(青と橙)のトパーズを大量に販売していました。ウクライナのトパーズは、つい最近でも鉱物雑誌のミネラで表紙を飾っており、青と橙のグラデーションが夕暮れの空を思わせる不思議な色合いが魅力です。

「石・即・買」と言ったばかりですが、標本ごとに色の比率や形状に差があり、幾つも魅力的な標本があったため、散々どれを選ぶか迷って、ようやく帰り際に決めて購入。

f:id:cetriolo:20231210224720j:image(29g、蝕像で表面全体が鱗の様になっている。夕暮れの空の様でノスタルジックな雰囲気。)

と、ここで時間的にも体力的にも限界が来て終了。

今回の池袋ショーの感想としては、5月の新宿ショーの時よりも海外業者さんのお店の標本がかなり安くなっている気がしました。円安が一時期よりも落ち着いたからか、ツーソンショーの前に在庫を減らしておきたいという時期的な理由からかは分かりませんが、自分が学生だった頃のミネラルショーの価格帯に戻りつつある様な…そんな印象を受けました。

あと2日開催されていますので、興味のある方への参考になれば幸いです。

ちなみに会場で2000円以上購入すると福引きが出来ますが、案の定ハズレでした。