本日の太平洋側は天気も良く、絶好のドライブ日和という事で、三重県いなべ市砂山へと蛍石探しをしに行く事にしました。
こちらは「関西地学の旅 宝石探し(大阪地質学研究会/東方出版)」に宇賀渓谷の蛍石として紹介されている場所で、砂山という山の登山道の途中に2箇所程昔の蛍石を採掘していた鉱山の坑口があり、その周辺でバイカラーの蛍石が拾えるそうです。
因みにこちらの場所は「蛍石の採掘は禁止」ですので、周辺の地面を掘っての採集は出来ません。あくまで落ちている石を拾うのみになります。
さて、砂山の登山口に到着。砂山は1時間以内で簡単に登れる山ですので、ファミリーや御年配の方にも適しています。天気が良く、暖かいこともあり、既に何組ものグループが登山をしたり、石探しをされたりしていました。
(花崗岩の山なので、どこを見ても真砂土)
登山道を15分程進むと、坑口があります。
(1つ目の坑口。側に立入及び採掘を禁止する立て看板があったが、雪の重みだろうか、倒れてしまっていた。)
(2つ目の坑口。こちらはちょっと分かりにくい。)
坑口周辺の石をよく見てみると、普通の花崗岩やその真砂土の中に、まれに緑色や紫色の透明感のある石が混ざって落ちていました。
(この産地の特徴である鮮やかな紫色と緑色のバイカラー)
(霜降りの様に紫色が入っているタイプ)
(1cm程の小さな水晶)
結晶が出ているものはなく、殆どが残念ながら劈開面です。また、福井県の面谷鉱山のようなボリューム感のあるタイプではなく、薄く脈状になっている感じのタイプが多い印象です。しかし、国産の蛍石は淡い色合いのものが多いのに対し、砂山の蛍石は海外産のような鮮やかな発色があり、これが砂山の蛍石の魅力であると感じます。
折角来たからには、砂山の頂上を目指します。砂山の頂上は、坑口から少し登った先にあります。距離自体は短いのですが、1箇所ロープを使って真砂土の斜面を登る場所がありました。
(山頂からの景色)
(山側の景色)
砂山はかなり登山道が整備されており、道中の景色の変化も楽しいので、体力に不安のある方にも適した場所だと思いました。
ただ、日陰がないので夏場はキツそうです…。