雑多拾いもん

捨てる神あれば拾う神あり… 「博多通りもん」ならぬ、雑多な「拾いもん」について備忘録がてら綴っています。

ミネラルショーの歩き方①〜初めてのミネショ〜

最近、お洒落カルチャー雑誌のブルータスが鉱物特集号「珍奇鉱物2」を発刊し、全国各地でもミネラルショーが開催される等、鉱物趣味人口が増えて来たように思います。

f:id:cetriolo:20230604174021j:image(鉱物趣味人口増加に一役買っている?ブルータス)

そこで、需要があるかどうかは分かりませんが、最近鉱物に興味を持ち、ミネラルショーに行ってみたいという方向けに、ミネラルショー(以下ミネショ)での買い物の仕方や注意点等を、自分の経験や失敗を踏まえつつ紹介していきたいと思います。

  • ミネラルショーとは

簡単に言えば「石の展示即売会」。国内外の鉱物標本・化石標本・石加工品の販売業者がイベントスペースに集まりますので、色んな石を見比べて購入する事が出来ます。いつ、どこで開催されるかや、ショー毎の特徴等については、一覧を掲載しているサイトがありますので割愛します。

f:id:cetriolo:20230604161146j:image(新宿ショーの様子)

さて、ミネショにおける失敗の多くは、

  1. 会場を回っている間に、目星を付けていた石が買われてしまった
  2. 購入した後で、購入した石と同品質(もしくは高品質)の石が別の店でもっと安く売っていた
  3. 産地情報の書かれたラベルやメモが付いていなかった(貰うのを忘れた)
  4. ミネショ帰りに石を破損

だと思われます。特に1と2はセットみたいなもので、1の失敗をした方は、次に2の失敗に陥りやすいのではないでしょうか。

という事で、これらの失敗を出来るだけ回避するための買い方を、自分の経験から紹介していきます。

  • 購入の順番

石の希少性や人気にもよりますが、大抵の場合、高額標本は開場して直ぐに売り切れてしまうことはありません。皆、高額標本の購入には慎重になりますし、早く買い過ぎると荷物になるためです。

また2000円以下の石は、業者さんがカートンで大量に仕入れたものが多いため、同品質の石の在庫が沢山あったり、複数のお店で取り扱っていたりします。

一方で、3000円〜10000円くらいの価格帯のミニチュアやスモールキャビネットサイズの標本は、1番購買層が多く人気があるため、早目に売り切れになるような印象があります。

ですから、購入を迷う石があった場合は3000円〜10000円の標本から購入し、それ以上やそれ以下の価格帯の標本は、後から会場をじっくり回って、吟味した上で購入する方が良いと思います。

  • 値引き交渉

自分は積極的に交渉はしません。するとしても海外業者さんのお店のみで、かつ10000円以上購入する際に、軽く交渉してみるくらいです。

少し前までは、海外業者さんの中には値引き交渉を前提とした価格を付けているお店もそれなりにあったため、古いブログ記事等では「どんどん値引き交渉すべき」と書いていたりもしますが、最近ではそういうお店は減った感じがします。寧ろ、購入を悩んでいるとお店の方から値引き額を提示してくれますので、無理に値引き交渉しなくても良いと思います。

  • 産地情報について

鉱物や化石の標本にとって、産地の情報はブランド品におけるブランドタグや高級車におけるエンブレムの様なもので、それがないと著しく価値が低下してしまいます。

多くのお店では、石を購入すると産地が記載されたラベルやメモを付けてくれますが、パワーストーン系のお店や石加工品メインのお店だと、鉱物標本という観点で販売していないため、産地ラベルが付いていなかったり、そもそもお店側で産地を把握していなかったりします。

産地不明となる事を防ぐ為に、産地が明記されていない石の購入を検討する際は、購入前にお店の方に産地を確認すると良いでしょう。

  • 持ち物について

現金(キャッシュレス未対応の店が多いため)と購入した石を入れる紙袋等を持っていくと良いと思います。ちなみにミネショには100円くらいから購入出来る石も沢山ありますので、小中学生であってもお小遣いの範囲内で十分に楽しめます。

また、お店によっては購入した標本を剥き出しの状態やティッシュに軽く包んだだけの簡易包装で渡すこともありますので、帰りの電車や車内で破損しないよう、念のために緩衝材やプラケースを持参していくと安心です。

という事で、ミネショでのありがちな失敗をご紹介しましたが、次の記事では、過去に自分がミネショで実際に失敗した例を具体的にお話していきたいと思います。