久しぶりに糸魚川へヒスイ拾いに…と思いきや、土日はどちらも雨。もちろん雨だとヒスイが拾えないというわけではありませが、悪天候の中頑張って拾えなかった時のガッカリ感が半端ないので、ヒスイ拾いは諦めて、天気の良さそうな愛知県の中宇利鉱山へと中宇利石を探しに行くことにしました。
1976年に発表された日本産新鉱物の中宇利石。自分にとっては、かつて名古屋ショーだったか京都ショーだったか忘れましたが、同好会系のお店で鉱物標本を購入した際に、オマケで頂いた事があるという思い出のある石です。その頃は外国産鉱物ばかりに目が行っていたので「何か地味な石だな」と思ったのですが、今思えば国産鉱物の中ではカラフルというか、派手な方ではないかと思います。
中宇利鉱山は新城市にありますが、読み方はシンジョウではなくシンシロ。妙に耳に残ります。因みにサカナクションの3rdアルバム名もシンシロ。
さて、中宇利鉱山に到着。池の傍のハイキングコースの様な道を10分程度歩いた先に、ズリがありました。
ここのズリは結構な傾斜になっており、この傾斜を5mくらい登った先に抗口があります。ただ、この日は既に採集者の方が何名かいらしており、坑口付近で採集をされていたため、そこから離れた場所にあるズリの斜面で中宇利石を探すことにしました。
蛇紋岩だらけのズリなので、滑りやすくなっています。
(蛇紋岩は油を塗った様にツルツルしていて滑るので注意)
…と言っている側から滑落。その際大きな石に左の眼窩周辺をぶつけてしまいました。
幸い大怪我にはならなかったものの、時間と共に腫れと痛みが出てきたので、石拾いを中止することにしました。
…が、崖に落ちてもヒラタケを持って上がってきた藤原陳忠の如く、帰り際にいくつかの中宇利石と孔雀石を見つけ、気に入ったものを1つづつ拾ってきました。
(鮮やかな孔雀石)
(水色の部分が中宇利石)
(中宇利石の針状結晶)
後から知りましたが、ここは以前に鉱物採集に来た方の死亡事故が起きているそうです。
中宇利鉱山は比較的アクセスしやすい場所にあり、スマホの電波も入るので、今も沢山の方が採集に訪れている場所ではありますが、やはり自然と触れ合う趣味には常に危険が伴います。
これからの季節、熊との遭遇や路面凍結等の危険が予想されますので、石拾いに出掛ける際は、出来るだけ十分な装備をし、危険を感じたらすぐに中止するようにしなければ…と思ったのでした。