雑多拾いもん

捨てる神あれば拾う神あり… 「博多通りもん」ならぬ、雑多な「拾いもん」について備忘録がてら綴っています。

黒曜石を探しに

(前回のあらすじ)「石ふしぎ大発見展」で、欲しかった標本が目の前で他の方に買われて凹んだ後、長野県和田峠の黒曜石が販売されているのを見て急に欲しくなってしまい、3連休をいい事に「なら拾いに行くぜ‼︎」と翌日長野県まで黒曜石を拾いに行く事を無計画に決めたのでした。

ノリと勢いだけで、京都から今度は長野県までやって来ました。標高が高い上、雨が今にも降り出しそうな天気も相まって非常に寒く、冬用のジャケットを羽織って丁度良いくらいです。

f:id:cetriolo:20231012222948j:image(雨が降りそう)

ちなみに長野県の和田峠と言えば、黒曜石よりも照りのある満礬柘榴石が有名ですが、過去に一部の採取者による酷い掘り返しがあったらしく、その産出場所一帯は黒曜石も含めて現在採集が禁止されています。自分が掘ったり割ったりせず、あくまで「拾うこと」に徹しているのも、出来るだけ産地を荒らしたくないという気持ち(と楽して良いものをゲットしたい)からですが、まぁ拾うのも掘るのも求めている物は一緒なので、同じ穴の狢である事には変わりありません。

さて、黒曜石については、和田峠周辺…と言ってもかなり広範なエリアにわたって落ちており、また場所によって拾える黒曜石のタイプが異なるとの事。因みに和田峠周辺の黒曜石には

  1. ゼリーのような透明感のあるタイプ
  2. 透明感のないツヤツヤ漆黒タイプ
  3. 白のクリストバル石が含まれたタイプ
  4. 桃色のクリストバル石が含まれたタイプ

があるようですが、2と3は既に購入品等を持っているため、今回自分が探すのは1の透明感のあるタイプです。

取り敢えず、多くの方が黒曜石を拾われているメジャーな場所で探そうと思い、ネット等の情報を頼りにハイキングコース入り口の駐車場に車を停めて歩くと、

f:id:cetriolo:20231012123130j:image(あっ!)

…普通に駐車場の空き地やハイキングコースの畦道に落ちていました。

f:id:cetriolo:20231012124425j:image

という事で、道路の周辺を15分程度見ただけでも普通に黒曜石が沢山落ちているので、特に藪や林に入ることもないまま、サイズや形が気に入ったものを5つ厳選し、拾ってきました。

f:id:cetriolo:20231012124917j:image(大体4〜5cm程度、右上の大きなものは10cm程度)

今回拾った場所には、透明感のあるタイプしか落ちておらず、クリストバル石が入ったタイプ等は全く見当たりませんでした。逆に、帰りがけに峠の麓付近にあった空き地を覗いた時には、透明感のないタイプしか落ちていませんでした(帰宅後に色々調べると、どうやらクリストバル石の入ったタイプは、もっと山の中に近いエリアで見つかるようです)

ちょっと離れただけで落ちている黒曜石のタイプがガラリと変わるのは興味深いことです。

f:id:cetriolo:20231012125257j:image(特に透明感のある2つ)

黒曜石は日本各地で産出され、地元の畑でも小さい頃に拾った事がありますが、やはりここの黒曜石は有名なだけあって、テリや美しさには他の地域で産出されるものとは差があると感じます。

それにしても、段々と秋が深まって来ました。この時期が1番、石拾いが楽しい季節ではないでしょうか。