雑多拾いもん

捨てる神あれば拾う神あり… 「博多通りもん」ならぬ、雑多な「拾いもん」について備忘録がてら綴っています。

砂丘を目指して(鳥取砂丘・上地鉱山)

2日目。高原の宿を後にして鳥取砂丘を目指します。

途中、道の駅にぷよぷよすくい」という屋台が出ているのを発見。「ぷよぷよ」と言えば広島のゲーム会社コンパイル。とうの昔に倒産していますが、(鳥取は広島に近いから、まだぷよぷよが残ってるんだな…)と勝手に考え、ワクワクしながら屋台を覗くと、水に浮いていたのは普通の無地のスーパーボールでした。あの「ぷよぷよ」のボールか何かが掬えるやつかと思ったのに…残念。

そんな寄り道をしつつ、鳥取砂丘に到着。早速、馬の背を目指して砂丘を歩きます。途中のオアシスでは、中東系の海外観光客のグループが膝まで浸かっており、ガンジス川のような光景になっていました。

炎天下の中15分程歩き、ようやく馬の背の頂上に着きました。高さは約40m、見下ろした景色もなかなか見応えがあります。

f:id:cetriolo:20230717223451j:image(みんな蟻みたい)

あまりに暑すぎるせいか、多くの人は頂上で数枚写真を撮ってから速攻で降りていましたが、折角なので西側へ進んでみる事にします。

こんな連休の中日の昼にもかかわらず、西側は観光客が全然居ないため、足跡もなく、風紋が綺麗に残っていました。この暑さでなければ、夕方まで歩いていたい程に異国感溢れる美しい景色が続いています。

f:id:cetriolo:20230717231447j:image(風が強かったので風紋が出来ていた)

f:id:cetriolo:20230717224024j:image(水のスタンドが攻撃してきそう…)

因みに、帰りは富士山の砂走りと同じ要領で、簡単に降りる事が出来ます。

f:id:cetriolo:20230719214209j:image(100円払ってラクダを撮影。なお乗って写真を撮る場合は料金600円。)

さて、砂丘を十分堪能した後は、近くの土産屋を物色しつつ、砂の美術館へ行ってみることにします。

砂の美術館は、毎年テーマを決めて砂の彫像を作成し、展示している美術館です。今回のテーマはエジプト(前回はチェコ)で、古代エジプトの神殿や石像等が砂の彫像で再現されていました。館内はそこまで広くありませんが、展示物の1つ1つが大きくて迫力があります。

f:id:cetriolo:20230717230133j:image

f:id:cetriolo:20230717230730j:image(インテリジェンスな方ならこれが死者の書だと気付くのでしょうが、自分は「なんか遊戯王っぽい」という感想しか出てこないのが悲しい…)

f:id:cetriolo:20230720205849j:image(QRコードも砂)

なお、館内では展示のテーマに合わせ、エジプトの輸入雑貨を沢山販売していました。

鳥取砂丘に着くまでは、鳥取砂丘の砂を使った土産物を買うぞ〜!と意気込んでいたのですが、何処へ行っても砂、砂、砂…。間違いなく、今まで生きてきた中で今日が最も砂を見ている日になっているため、「もう砂は結構です…」という気持ちになり、結局鳥取砂丘に来たのにエジプト土産を買うという結果に。

f:id:cetriolo:20230717231834j:image(ハトホル神が描かれたパピルスと、エジプトの形をしたコースター。何故この絵のパピルスを選んだかというと、沢山金色と銀色の絵の具が使われていてゴージャスだったから。)

さて、まだ多少時間があります。折角なので、鳥取砂丘から車で30分程度の場所にある「上地(わじ)鉱山」へ行ってみる事にしました。

上地鉱山は金鉱山だったようですが、いつの時代に採掘が始まったのか等、調べても詳しい情報が出てきません。

そんな謎の鉱山ですが、親切にも入り口に案内看板があり、初心者や子どもでも気軽にズリ山見学や鉱物採集が出来るようです。行き方は他の方が書籍・ブログ・YouTube等で詳しく紹介されていますので、ここでは割愛しますが、自分も難なく案内看板の場所まで辿り着くことが出来ました。

しかし、ここで予想外の事態が…。こんな夏の時期、しかも連日の大雨の後に訪れたせいで、ズリ山までの道が途中から草に覆われて全く分からなくなっている上に、道自体も泥濘になっていました。

今日は泥濘の中藪漕ぎをするような装備で来ていません。ズリ山がすぐ側に見えるにも関わらず、泣く泣く諦めて戻ろうとすると、以前訪れた鉱物マニアが選別した上で捨てていったのか、はたまた大雨で露出したのか、道の脇に水晶の付いた石ころが落ちているのを発見。そこで、その中からいくつか拾わせて頂きました(今回ばかりは有り難く拾わせて頂きましたが、もし鉱物マニアが捨てた石であれば、道の脇ではなく、ちゃんとズリ山に戻して欲しいところです)

f:id:cetriolo:20230717234654j:image(落ちていた水晶と鉱山の看板)

上地鉱山の水晶は、閃亜鉛鉱と思われる内包物等によって一般的な国産水晶よりもやや青みのある薄灰色に見えるため、「青水晶」とも呼ばれることもあります。

今回拾った水晶の中にも、金属鉱物により薄灰色に見えるものもありました。

f:id:cetriolo:20230721232734j:image(横約6㎝×縦約4㎝)f:id:cetriolo:20230721122725j:image(中の黒い金属鉱物は閃亜鉛鉱とも硫砒鉄鉱とも言われているが…)

今回の旅行では「巨大松ぼっくり」「パピルス」「エジプトのコースター」と、およそ鳥取とは関係なさそうな物ばかり購入してしまいましたが、ようやく鳥取土産と呼べそうなものを手にする事が出来、満足しながら帰宅の途に着いたのでした。