今週も例の廃村にやって来ました。今回は時間があるので、ゆっくり散策する事が出来ます。
泥濘はなくなり、ヘビも姿は見えません(野ウサギはいた)。
今回は準備万全。蚊が増えて来たので虫よけスプレーをしっかりし、手袋をしてから、クマ避けに(なっているかどうか分からないけれど)スマホで音楽を流しながら散策します。
今まで気付きませんでしたが、この村にも神社があったようで、かつて鳥居だったと思われる石柱がありました。
その先には…大量のガラス瓶や印判皿が!
やはりここでも、神社の敷地の一部をハケとしていたようです。
割れた瓶やノーエンボスの瓶が殆どでしたが、縦3センチくらいの青い小瓶が良い感じでしたので拾いました。
途中、病院名入りの水薬瓶を見つけ、さらに奥へ進んでいくと、何やらカラフルなゴミがごちゃごちゃ落ちている場所がありました。見ると、小学生の上履きや名札入れ等…明らかに子供が居た家のハケです。
これはしじみチャンスならぬ、ペロペロチャンス!
…子供の居た痕跡を見つけて喜ぶなんて、字面だけなら普通に変質者ですが、期待しながら他の場所よりも念入りに地面を見ていくと、草むらの陰から…
(洗浄済)
神薬!!
駄菓子系ガラス瓶を探していたら、予想外の茶色神薬を見つけました。
今まで割れたものや欠片は見つけてきましたが、瓶拾いを始めて2カ月、ここでようやく憧れの神薬瓶を完品でゲットです。
ついでに、同じ場所にてパイロットのインク瓶も拾いました。
…と、ここでかなり満足してしまい、物欲が薄れてしまったので、またも周りをテキトーに見て切り上げる事にしました。
この日の結果は…この4つ!
(左上の見切れた瓶は病院名入りの水薬瓶)
さて、帰宅後は恒例の素性調査です。
青い小瓶は心臓の丸薬瓶らしく、今でも「救心」は現役です。その救心は目薬よりも小さいケースですから、これにも小さな粒々が入っていたのでしょう。
パイロットのインク瓶は蓋のロゴと瓶の形状から昭和24年〜昭和33年の間に販売されたものと判明。昭和24年について調べたところ、作家の村上春樹、シャアや赤井の声優池田秀一、そしてMr.マリックの生まれた年だそうで。何だか思ったより古くなかった…。
水薬瓶は病院名のエンボスがありますが、当時は病院ごとにオリジナル瓶の製造をメーカーに依頼していたのでしょうか。今ならプラスチックボトルにせいぜい印刷かシールで済ましていることでしょう。
そして神薬。裏や底にはエンボスがない為どのメーカーの物か不明ですが、長らくamazarashiになっていたにも関わらず傷一つない状態なのが嬉しい。
レトロ瓶の中でもとりわけ人気のある神薬瓶の魅力は、やはり下記の点によるものではないでしょうか。
- 神の薬という厨二感溢れるネーミング
- 劇薬のクロロホルムが含まれていたというアングラ感
- (多くの場合)深いコバルトブルーの洋風な小瓶にバリバリの漢字エンボスという妖しいデザイン
今回の神薬瓶は茶色なので、妖しさは控えめですが、それでも初の完品神薬ゲットという満足した瓶拾いとなりました。
それにしても、現代の神薬(と勝手に思っている)であるモンスターエナジーやレッドブルも普通の缶ジュースとは一線を画したヤバめなデザインである事に鑑みると、今も昔もそこはあまり変わらないのかも…。