今年も東京国際ミネラルフェア(新宿ショー)の季節になりました。きっとこの日まで多くの鉱物ファンの方がこの日を待ち侘びながら、毎日を乗り越えてきた事でしょう。
さて、途中で渋滞に巻き込まれたり、道を間違えたりしながらも、何とか会場に到着です。
出展者数は12月の池袋ショーの方が多いのですが、新宿ショーの方が会場が吹き抜けで開放感がありますし、海外のマーケットに来たような雰囲気があるので、昔から自分は数あるミネラルショーの中でも新宿ショーが1番好きなのです。と言いつつ、購入する標本はいつも他のショーの方が多く、昨年も新宿ショーではあまり購入していません。
今回は特に「この石を探すぞ〜!」というものはなく、何か気に入るものがあれば…という感じで色々見て回りました。
印象としては、やはり円安の影響でしょうか。昨年12月の池袋ショーよりも、海外出展者さんの標本は全体的に値上がりしている印象を受けました。
ただ、コンゴの翠銅鉱は新産出があったそうで、多くのお店において、綺麗で大きな結晶の標本がお求めやすい価格設定になっていました。また、オーストラリアの業者さんは芝生のような見た目の石膏の標本を沢山持って来ており、こちらもリーズナブルで人気でした(自分も買いたかったのですが、無傷で持ち帰る自信がなく断念)。
なお、今年は会場外にTIMAザウルスグッズ売り場や北海道石の特別展示等がありますので、見逃さないよう注意する必要があります。
(会場外の展示コーナー)(羽毛状の北海道石)
5時間ほど見て、今回は以下の5つの標本を購入しました。
(前回より増えた)
- オーストラリア産のボルダーオパール
(表面)
(裏面)
こちらはマラウイの業者さんのお店で購入。マラウイの業者さんは今回沢山の古い標本を持って来ており、このオパールは1974年から2001年の間に採取されたという標本を集めた箱に入っておりました。エチオピア産のオパールが流通するようになって、オーストラリア産はあまり見かけなくなり、見かけても小さかったり研磨されていたりするので、こういう未研磨で大きさ(132g)のある標本は、珍しいと思って購入しました。
ちなみにこの古い標本の箱には、千円くらいの標本から20万を超えるような標本までが一緒くたに入っており、「お!こんな標本がこの値段なのか!」と思って良く見るとゼロの桁が2つ多かったなんて事もありますが、その辺りも含めて海外っぽさがあって良い感じです。
スウェーデンの業者さんのお店で購入。この水晶は非常に透明感と照りがありますが、写真ではあまり上手く撮れませんでした。ちなみにこちらの業者さんのお店では、スウェーデン・フィンランド・ノルウェー等の北欧の鉱物標本を沢山取り扱っており、このヘマタイト入り水晶は多くの方がご覧になっている印象でした。
- イラン産の緑閃石と灰鉄柘榴石の共生
ドイツの業者さんのお店で購入。トパゾライトとも呼ばれる飴色の灰鉄柘榴石が緑閃石の隙間や上に乗った共生標本です。サイズや全体的なバランスが良く、気に入っています。
これも上と同じドイツの業者さんのお店で購入。タンザナイトは小さい標本が多いですが、こちらは長さが4cm、重さも15gあり、かなり大き目の標本です。透明感や形の点ではやや残念ですが、その分非常にリーズナブルな価格となっていました。緑がかった灰色〜青紫〜深い青までの色の変化を楽しめます。
- タンザニア産のサンストーン
こちらも同じくドイツの業者さんのお店で購入。ラメのようなキラキラが確認できるサンストーンについては、何度かネット上で磨かれたものを見た事がありましたが、今回未研磨のラフ標本があったので購入してみました。なお、このラメの正体は鱗鉄鉱だそうです。
と、今回も購入数は少なめですが、去年よりは色々な標本を手に入れる事が出来ました。
新宿ショーは明後日まで開催されていますので、行かれる方の参考になれば幸いです。