雑多拾いもん

捨てる神あれば拾う神あり… 「博多通りもん」ならぬ、雑多な「拾いもん」について備忘録がてら綴っています。

名古屋ミネラルショー2025

夏のミネラルショーと言えば、名古屋ミネラルショー。ここ数年は毎年参加していますが、今年は有給を使って初日の金曜日から参加してみました。

さて、過去にも散々書いていますが、この名古屋ミネラルショーは

  • 国産鉱物標本が多い
  • 個人出展者が多い
  • (国産鉱物標本が)安い
  • 参加者の年齢層が高め

といった特徴があり、規模は新宿ショーや池袋ショーよりも断然小さいのですが、個性のあるショーなので気に入っています。

f:id:cetriolo:20250901191640j:image(今年のポスター)

今年は新鉱物「アマテラス石」が販売されていた他、北海道の菱マンガン鉱や奈良県のレモン水晶等を例年よりも沢山見かけました。

やはり初日は年季の入った鉱物愛好家の方が多い印象で、良いなと思ったものは迷っているとすぐに無くなってしまいます。自分は非常に優柔不断で、標本一つ買うにも大体30分以上は迷うのですが、初日にこんな調子ではいけない…と思い、いくつかの標本は珍しく速攻で購入しました。

さて、需要があるかは分かりませんが、自分の購入した標本を、購入した順に紹介していきます。

f:id:cetriolo:20250902055153j:image(今回購入した標本は11つ、右下のサメの歯化石は先着プレゼント)

  • 蝶型双晶の方解石(鹿児島県産)

f:id:cetriolo:20250901193045j:image(1.4cm×2.1cm)

言わずと知れた串木野鉱山の蝶型双晶の方解石。形が良く、リーズナブルだったので、これは迷っていてはいけないと思い、即購入。小ぶりですが、シジミ蝶のような可愛さがあり、とても気に入っています。

f:id:cetriolo:20250901193648j:image(3.8cm×4cm)

蝶型双晶の方解石と同じお店で購入。国産なのに色が濃い点に惹かれました。こちらの標本はとても人気で、自分がお店を見ている間に何人もの方が同産地の標本を購入されていました。

f:id:cetriolo:20250901211553j:image(2.5cm×2.9cm)

f:id:cetriolo:20250901212213j:image(…頑張れば虹色が確認出来た)

国内で産出するオパールには、遊色が出るものが殆どありませんが、福島県宝坂のオパールは遊色が出るものがある事で有名です。こちらは一見遊色がないように見えますが、購入後に必死になって探すと、何とか遊色が確認出来ました。

f:id:cetriolo:20250901212437j:image(5.3cm×8.7cm)

爽やかな色の神岡鉱山の異極鉱。以前にどこかの鉱山資料館で見て以来、憧れていた標本です。…ただ、ちょっとデカい…。

f:id:cetriolo:20250901212854j:image

現在放送中のアニメ「瑠璃の宝石」で益々有名になった奈良県サファイア&柘榴石が取れる川の砂です。鉱物愛好家以外の人からすれば、「何故川の砂を…」と思われる事請け合いですが、こういう標本と出会えるのがまさに名古屋ショーと言った感じです。サファイアが入っているかも…という事で、いつか天気の悪い休日にゆっくりサファイアを探してみたいと思います。

f:id:cetriolo:20250901213841j:image(4.5cm×5.8cm)

f:id:cetriolo:20250901214300j:image(反対側には桃色のリチア電気石も付いている)

現在は採集禁止となっている妙見山のリチア電気石。既に同産地の標本を持っていますが、こちらは透明感があり、また色も鮮やかだったので、つい惹かれて購入。ラベルには1995年と書いてありましたので、30年前の標本のようです。

f:id:cetriolo:20250901214409j:image(3.5cm×3cm)

海外産の標本のような鮮やかな桃色と果汁グミの様な見た目から人気の愛媛県のダトー石(ボトリオ石)。こちらは色が薄いものの、母岩が大きな標本が多いダトー石の中では丁度良いサイズ感で、モコモコとした形が可愛らしい標本です。

  • 青水晶(ブラジル産)

f:id:cetriolo:20250901223903j:image(3.2cm×2.5cm)

今回購入した数少ない海外産標本の1つ。インディゴライトが内包された青水晶です。前々から探していましたが、ここの産地の特徴なのか形が悪いものが多く、ずっと見送っていました。こちらはトップが綺麗に残っていたので購入。

f:id:cetriolo:20250901224625j:image(3.5cm×4cm)

砂金を除けば、初の自然金の標本。中央にちょこっと見える金色が自然金で、黒っぽい銀色の部分が都茂鉱です。なお都茂鉱は、島根県の都茂鉱山で最初に発見された、ビスマステルルからなる鉱物になります。

  • 紅鉛鉱(ロシア産)

f:id:cetriolo:20250901225548j:image(3.4cm×6.3cm)

紅鉛鉱と言えばオーストラリアのタスマニア島の標本が有名ですが、こちらはロシア産。タスマニア島のものは針の様な細い結晶が多いですが、この標本はちょっと太めの結晶です。

f:id:cetriolo:20250901230724j:image(3.6cm×1.3cm)

f:id:cetriolo:20250901231332j:image(光に透かした状態)

アメリカの鉱物雑誌「ミネラロジカルレコード」の特集で見て以来、ずっと探していた青〜深緑〜黄緑〜赤のグラデーションになっているリチア電気石。こちらはアリカンガ鉱山産です。正直これは予算オーバーでかなり迷いましたが、理想の色とサイズ感の標本には滅多に出会えないので、後悔しないよう意を決して購入。…これでようやくリチア電気石への執着はなくなりました。

今年の名古屋ショーも個性的で楽しく参加出来ました。来年の名古屋ミネラルショーはアジア・アジアパラ競技大会の関係で4月開催となるそうですが、また来年も予定が合えば参加したいと思っています。