雑多拾いもん

捨てる神あれば拾う神あり… 「博多通りもん」ならぬ、雑多な「拾いもん」について備忘録がてら綴っています。

京都石ふしぎ大発見展2025

また京都石ふしぎ大発見展(京都ショー)の時期がやって来ました。今年は三連休の初日に仕事が入ってしまったので、京都ショーは見送ろうかと思ったのですが、見送ったところで特に代わりに行きたい場所も思いつかなかったので、結局行く事に。

f:id:cetriolo:20251014185205j:image(到着)

毎年大抵初日に参加していますが、今回は中日の日曜に参加です。

会場は、心なしか昨年よりも出展業者が少ないような気がしました。またルースやアクセサリー系の割合がかなり増えた気も…。だからでしょうか、他のショーよりも驚くほど女性の割合がかなり高かったように感じました。直近の参加したショーが、男性参加者の多い名古屋ショーでしたので、余計にそう感じたのかも知れません。

自分はルース・アクセサリーの店は回らないので、結果として滞在時間が歴代最短&購入標本もたったの2つという、何とも寂しいショーになってしまいました。

f:id:cetriolo:20251014190152j:image(少なっ…)

さて、早速購入した標本を紹介します。

f:id:cetriolo:20251014190607j:image(3×5cm、紫外線ライトを当てた状態)

言わずと知れた北海道然別湖の蛍光オパール。いくつかスライス品を持っていますが、スライスではないものがずっと欲しく、今回北海道の業者さんが沢山持ってきていたので、悩みに悩んでオレンジ・イエロー・ライムグリーンの3色が確認出来るものを購入。

f:id:cetriolo:20251014190811j:image(層のアップ)

層状になったオパールの中に蛍光する粒々が見えます。北海道石やカルパチア石が含まれる事で一躍有名になったこのオパールですが、この標本にそれらが含まれているかは分かりません。

  • トドの脊椎骨(北海道産)

f:id:cetriolo:20251014191214j:image

蛍光オパールと同じお店で購入。もはや鉱物標本ですらないですが、トドの骨を販売しているところに出くわすのは人生初ですし、本州の人間にとってトドは身近な動物ではないので、つい興味本位で購入してしまいました。こちらは北海道の海岸に流れ着いたトドの骨(ビーチコーミング品)という事で、他にイルカの脊椎骨等も販売されていました。

購入時、まさかの店員さんから「これ、買ってどうするの?」という質問を受けたのが個人的に面白く、良い思い出になりました。…いやマジで、そんなの自分も知りたい…というところですが、取り敢えず、机の上に飾ろうと思っています。

今回の京都ショーは、自分にとっては若干物足りなさを感じましたが(ペグマタイトの特別展示はとても見応えがありました)、北海道の雄大さ?を購入標本を通じて知ることが出来たのが収穫でした。

翡翠が消えた夏

三連休…どこかへ泊まりで旅行にでも行こうかと考えましたが、うち土日の天候はあまり良くないようです。

土曜日は特に天気が悪かったので、献血に行ったりして過ごし、日曜日は久しぶりにヒスイ拾いに行くことにしました。

さて、深夜に家を出発し、高速を走ること数時間…ようやく糸魚川に到着しました。

連休中は大抵、海岸の駐車場が釣り人やヒスイハンターの車で埋まっており、停められないことが多いのですが、珍しく結構空いています。

ラッキー!と思ったのですが…車外に出てみるとその理由が分かりました。思ったよりも雨が酷く、この天候では多くの釣り人やヒスイハンターもテンションが下がってしまいそうです。

とりあえずレインウェアを着て、海岸に向かいます。

f:id:cetriolo:20250914190812j:image(波高0.8m)

この時期にしては波が高く、連日の雨によって海も濁っています。ただ、(この時点では)海岸には石が出ており、波が比較的強いためか石も動いている雰囲気です。

意外とこれは良いコンディションかも知れない…と期待しながら波打ち際を歩きますが、如何せん雨で石が濡れておりヒスイの結晶が確認出来ません。しかも数ヶ月間のブランクもあって、「おっ!これは…」と思って拾うと悉く石英斑岩ばかり…ヒスイが分からなくなってしまった気さえしてきます。

ハァ…夏休みには沢山の方がヒスイ拾いに来たし、護岸工事で地形も変わって、ヒスイはもう海岸から消えてしまったのかも知れない…。

灰色ヒスイやカケラさえも見つからないので、またいつもの「ヒスイはもう海岸から無くなってしまった」と思い込むことで自分を納得させるムーブに入り始めました。

そんな調子で1時間半程歩いていると、波が引いた場所に目立つ小さな石が残されていました。

f:id:cetriolo:20250914192539j:image(22g、比重3.01)

写真ではうまく写せていませんが、非常に薄い青みがかった緑色に、濃い緑色の流れるようなラインが全体的に入ったヒスイです。若干他の石が混ざっているようで、見た目の割に比重が意外にも低めですが、車内で乾かしてみると、典型的なヒスイの長細い結晶が沢山表面に確認出来ました。

昨日の献血の影響か深夜の運転の疲れなのかは分かりませんか、2時間程度歩いて少し疲れを感じたため一旦車内に戻り、休憩後に再び海岸に戻ると…

f:id:cetriolo:20250915000406j:image(何という事でしょう…)

先程まで出ていた石は、すっかり砂に埋もれてしまっていました。波も消波ブロックの場所まで押し寄せる程に高くなっており、逃げ場もないので拾うには危険な雰囲気です。こうなってしまうとヒスイを探すのは難しいと判断し、ヒスイ拾いを終了しました。

f:id:cetriolo:20250915083829j:image(結局拾えたのはこの1つのみだが、綺麗なヒスイは1つでも拾えれば非常に嬉しい)

まだまだ時間もあるし、雨で身体も冷えたので、朝日町にある銭湯「境鉱泉」さんに寄って行くことにしました。

鉱泉さんはこじんまりした銭湯で、シャンプーやドライヤー等はありませんが、泉質は良く、ヒスイ拾いの帰りに時々寄っています。なお、時間帯にもよるでしょうが、利用者の多くが近所のお年寄りなので、自分のような見慣れない顔の利用者が居ると気になってしまうのか、今までに何回も湯船の中で「お前さんどこの子?」「あんたは○○さん家の若い人か?」等と声を掛けられることがあり、隠キャでコミュ障の自分はそれが少々気が重かったのですが、この日は空いており、地元のお年寄りから素性を聞かれるイベントは発生しませんでした。

今回のヒスイ拾いは残念ながら短時間しか出来ませんでしたが、波の様子から、一足先に夏の終わりを感じたのでした。

名古屋ミネラルショー2025

夏のミネラルショーと言えば、名古屋ミネラルショー。ここ数年は毎年参加していますが、今年は有給を使って初日の金曜日から参加してみました。

さて、過去にも散々書いていますが、この名古屋ミネラルショーは

  • 国産鉱物標本が多い
  • 個人出展者が多い
  • (国産鉱物標本が)安い
  • 参加者の年齢層が高め

といった特徴があり、規模は新宿ショーや池袋ショーよりも断然小さいのですが、個性のあるショーなので気に入っています。

f:id:cetriolo:20250901191640j:image(今年のポスター)

今年は新鉱物「アマテラス石」が販売されていた他、北海道の菱マンガン鉱や奈良県のレモン水晶等を例年よりも沢山見かけました。

やはり初日は年季の入った鉱物愛好家の方が多い印象で、良いなと思ったものは迷っているとすぐに無くなってしまいます。自分は非常に優柔不断で、標本一つ買うにも大体30分以上は迷うのですが、初日にこんな調子ではいけない…と思い、いくつかの標本は珍しく速攻で購入しました。

さて、需要があるかは分かりませんが、自分の購入した標本を、購入した順に紹介していきます。

f:id:cetriolo:20250902055153j:image(今回購入した標本は11つ、右下のサメの歯化石は先着プレゼント)

  • 蝶型双晶の方解石(鹿児島県産)

f:id:cetriolo:20250901193045j:image(1.4cm×2.1cm)

言わずと知れた串木野鉱山の蝶型双晶の方解石。形が良く、リーズナブルだったので、これは迷っていてはいけないと思い、即購入。小ぶりですが、シジミ蝶のような可愛さがあり、とても気に入っています。

f:id:cetriolo:20250901193648j:image(3.8cm×4cm)

蝶型双晶の方解石と同じお店で購入。国産なのに色が濃い点に惹かれました。こちらの標本はとても人気で、自分がお店を見ている間に何人もの方が同産地の標本を購入されていました。

f:id:cetriolo:20250901211553j:image(2.5cm×2.9cm)

f:id:cetriolo:20250901212213j:image(…頑張れば虹色が確認出来た)

国内で産出するオパールには、遊色が出るものが殆どありませんが、福島県宝坂のオパールは遊色が出るものがある事で有名です。こちらは一見遊色がないように見えますが、購入後に必死になって探すと、何とか遊色が確認出来ました。

f:id:cetriolo:20250901212437j:image(5.3cm×8.7cm)

爽やかな色の神岡鉱山の異極鉱。以前にどこかの鉱山資料館で見て以来、憧れていた標本です。…ただ、ちょっとデカい…。

f:id:cetriolo:20250901212854j:image

現在放送中のアニメ「瑠璃の宝石」で益々有名になった奈良県サファイア&柘榴石が取れる川の砂です。鉱物愛好家以外の人からすれば、「何故川の砂を…」と思われる事請け合いですが、こういう標本と出会えるのがまさに名古屋ショーと言った感じです。サファイアが入っているかも…という事で、いつか天気の悪い休日にゆっくりサファイアを探してみたいと思います。

f:id:cetriolo:20250901213841j:image(4.5cm×5.8cm)

f:id:cetriolo:20250901214300j:image(反対側には桃色のリチア電気石も付いている)

現在は採集禁止となっている妙見山のリチア電気石。既に同産地の標本を持っていますが、こちらは透明感があり、また色も鮮やかだったので、つい惹かれて購入。ラベルには1995年と書いてありましたので、30年前の標本のようです。

f:id:cetriolo:20250901214409j:image(3.5cm×3cm)

海外産の標本のような鮮やかな桃色と果汁グミの様な見た目から人気の愛媛県のダトー石(ボトリオ石)。こちらは色が薄いものの、母岩が大きな標本が多いダトー石の中では丁度良いサイズ感で、モコモコとした形が可愛らしい標本です。

  • 青水晶(ブラジル産)

f:id:cetriolo:20250901223903j:image(3.2cm×2.5cm)

今回購入した数少ない海外産標本の1つ。インディゴライトが内包された青水晶です。前々から探していましたが、ここの産地の特徴なのか形が悪いものが多く、ずっと見送っていました。こちらはトップが綺麗に残っていたので購入。

f:id:cetriolo:20250901224625j:image(3.5cm×4cm)

砂金を除けば、初の自然金の標本。中央にちょこっと見える金色が自然金で、黒っぽい銀色の部分が都茂鉱です。なお都茂鉱は、島根県の都茂鉱山で最初に発見された、ビスマステルルからなる鉱物になります。

  • 紅鉛鉱(ロシア産)

f:id:cetriolo:20250901225548j:image(3.4cm×6.3cm)

紅鉛鉱と言えばオーストラリアのタスマニア島の標本が有名ですが、こちらはロシア産。タスマニア島のものは針の様な細い結晶が多いですが、この標本はちょっと太めの結晶です。

f:id:cetriolo:20250901230724j:image(3.6cm×1.3cm)

f:id:cetriolo:20250901231332j:image(光に透かした状態)

アメリカの鉱物雑誌「ミネラロジカルレコード」の特集で見て以来、ずっと探していた青〜深緑〜黄緑〜赤のグラデーションになっているリチア電気石。こちらはアリカンガ鉱山産です。正直これは予算オーバーでかなり迷いましたが、理想の色とサイズ感の標本には滅多に出会えないので、後悔しないよう意を決して購入。…これでようやくリチア電気石への執着はなくなりました。

今年の名古屋ショーも個性的で楽しく参加出来ました。来年の名古屋ミネラルショーはアジア・アジアパラ競技大会の関係で4月開催となるそうですが、また来年も予定が合えば参加したいと思っています。

戦後80年の統制陶器

毎日暑い日が続いています。こう暑いと石拾いや瓶拾いに行く気が起きませんが、家でゆっくりするのも退屈で性に合いません。

…ハァ、行くか、何か拾いに。

特に目標もなく、ウィーアー!の「探し物を探しに行く」状態ですが、取り敢えず家から車で1時間半程の場所にある河原にやって来ました。

炎天下の中、何か良い感じの石でも落ちていないか見ていきますが、結局心に刺さる石は見つからず、川を後にしました。

その帰りがけに、既に無人となっていると思われる廃集落があったので、ハケがないか見て行くと…

f:id:cetriolo:20250826221239j:image(惜しい!割れてる)

崖の斜面にちらほらと古い瓶が落ちているのを発見。どうやらこの廃集落では、瓶を崖の下に投げ捨てていたようで、崖に沢山のガラス瓶が落ちていました。ただ残念ながら、投げ捨てていたせいか、殆どが割れている状態でした。

崖の上にはかつて住宅があったと思われる場所があり、沢山の家具や陶器が散乱しています。

f:id:cetriolo:20250826221905j:image(陶器のハケ?残念ながらガラス瓶は無し)

自分は陶器にはあまり興味がないのですが、何の気なしに落ちている陶器に目をやると…「岐407」と書かれた湯呑みがありました。

f:id:cetriolo:20250826222345j:image(底に「岐407」)

おそらくこれは統制陶器と呼ばれるものでしょう。

統制陶器については多くの方が既に詳しい記事を書かれていますので、ここでは簡単な説明に留めますが、戦時中の物資不足により、国が昭和15年頃から昭和21年頃の間に石炭等の使用を制限するために陶器の生産を統制し、その統制下にて生産された陶器が統制陶器です。統制陶器には、産地を表す「岐(岐阜)」「瀬(瀬戸)」「肥(肥前)」といった文字と、窯元を表す数字が書かれているのが特徴となっています。

今まで、ボトルディギング系の動画やブログで統制陶器を拾って紹介しているのを見たことがありますが、自分は今まで統制陶器を見つけたことはなかったので、記念に1つ拾うことにしました。

f:id:cetriolo:20250826223857j:image(洗浄後)

岐407(もしかしたら401なのかも知れない)はどうやら岐阜県土岐市で生産されたもののようです。

よく見ると至る所に不純物が混ざっていたり、釉薬の厚みが不均一だったりボコボコしていたりする箇所がありますが、統制下で生産された食器ですからクオリティが担保できなかったのは仕方がありません。

今年でちょうど戦後80年…この湯呑みを使っていた人は当時どのような想いで暮らし、また今の令和の時代を見たらどのように感じるのでしょうか。

悲しみの秋芳洞

お盆がやってきました。中には9連休の方もいらっしゃるようですが、自分の仕事は暦通りの為、残念ながらお盆休みというものがなく、山の日のお陰で3連休になっているだけです。

毎年のことながら、帰省&海外旅行ラッシュのニュースに映る楽しそうな人々を羨ましく感じつつ、この3連休に行った事のない場所に行きたいと思い、9日に島根県石見銀山に寄った後に島根県で一泊し、10日にずっと行ってみたかった山口県国定公園秋吉台の一帯にある秋芳洞に行く事に決めました。

両日ともどうやら天気は悪そうですが、どちらも坑道や洞窟なので雨天でも楽しめるでしょう。

…この時は、そんな甘い考えで家を出発したのでした。

〜1日目〜

お盆を舐めてました。高速の至る所で事故渋滞&故障渋滞…どんなルート変更をしようとも、必ず行く先々で渋滞が発生し、暁美ほむらの気分になります。そして、仕事とは言え、この暑い中で事故等に対応されている警察やJAFの方には本当に頭が下がります。

結局、当初のナビでは昼頃に到着予定だった石見銀山ですが、度重なる渋滞により営業時間内には到着できない事が分かり、諦める事にしました。

〜2日目〜

朝からホテルの窓から見えるのは、気が滅入るような大雨の日本海…。しかも線状降水帯発生の予報が出ています。何だか嫌な予感がしますが、取り敢えず今回の旅行のメイン目的地である秋芳洞に向かいます。

途中のコンビニでコーヒーを買って、念の為に秋吉台のHPを確認すると、早朝確認した時にはなかった「本日大雨の為、秋芳洞は臨時休業」の文字が…!

しかし、それでも信じられず、駐車場に到着すると…

f:id:cetriolo:20250816155733j:image(ところがどっこい…夢じゃありません…!現実です…!これが現実…!)

自分の他にも観光客の車が何台も来ては、寂しそうにUターンをして行きました。

まぁ、数年前に岩手県の大雨で龍泉洞が被害を受けたこともありましたし、施設の保全や観光客の安全の為には仕方がありません。

秋吉台の方は特に入場規制もなく、お土産屋さんも営業中のようでしたので、気を取り直してそちらに向かうことにしました。

f:id:cetriolo:20250816160506j:image(日本最大のカルスト台地秋吉台)

f:id:cetriolo:20250816162512j:image(雨で靄がかかっている)

やはりこちらも大雨のせいか、ポスターで見るような、あの青空に白い石灰岩と新緑のコントラストが美しい景色を見る事は叶いませんでした。

展望台があるというので、そこからならば多少美しい景色が見えるのではないかと思い、展望台に向かうと…

f:id:cetriolo:20250816161454j:image(えぇ〜)

マムシがいるため展望台も立入禁止になっていました。

仕方がないので、記念に土産物屋さんで秋吉台石灰岩(大理石)で作ったプレート、同じく秋吉台石灰岩のボール(フズリナ化石入り)と石灰岩マグネットを購入し、秋吉台を離れることにしました。

f:id:cetriolo:20250816211919j:image(ミネショの戦利品…?)

石見銀山も駄目、秋芳洞も駄目、秋吉台も雨で微妙、展望台はマムシで立入禁止…もはや何をしに何時間もかけてここまで来たのか分からなくなってきました。

クソッ…こうなったら…あそこに行くしかない!

行く先々で計画が上手くいかず、内心イライラしながらとある場所へ向かいます。そこは、前回の岡山旅行の際に時間の都合上見送った場所…笹岡市にあるカブトガニ博物館です。

f:id:cetriolo:20250816163317j:image(開館時間に間に合ったっ!)

この笹岡市の海岸では、かつて沢山のカブトガニが生育していましたが、干拓等によって激減したという過去があり、そこでカブトガニの保護や繁殖を兼ねた施設として、この博物館が開館したようです。

夏休みとあって、意外にも中はファミリーやカップルで混んでいました。

f:id:cetriolo:20250816163953j:image(これがカブトガニだっピね…)

f:id:cetriolo:20250816164030j:image(自分が操縦して動かせるカブトガニの巨大模型)

f:id:cetriolo:20250816164241j:image(養殖カブトガニ達)

こちらは世界で唯一のカブトガニをテーマにした博物館とだけあって、カブトガニの雄雌の判別方法や、カブトガニの血液(博物館ではカブトガニ献血してもらっているとキャプションで表現していたのが微笑ましい)が製薬に利用されている事など、カブトガニについて詳しく知る事が出来る楽しい施設でした。

今回の旅行はなかなか計画通りに行かず、途中まではかなりのストレスが溜まってしまいましたが、最後にカブトガニ達がそのストレスを相殺してくれたのでした。

黄瓜の宝石②

連休2日目。今日は半年ぶりにヒスイ拾いに挑戦します。

f:id:cetriolo:20250725221646j:image(快晴!)

…それにしても、流石夏の連休中日とあって、海岸には沢山の人がヒスイ拾いを楽しんでいます。そして、海の状態はというと…

f:id:cetriolo:20250727060603j:image(石がどれも茶色い)

あっ…やはり石が藻に覆われています。これは穏やかな波が続く夏に見られる現象で、藻に覆われてしまう程に石が全然動いていない事を意味しますから、今日のヒスイ拾いはなかなか厳しそうです。

早速、波打ち際を歩きながら、たまたまタイミングよく流れ着いた石にヒスイが紛れていないか見ていきます。

…1時間…

…2時間…

やはりヒスイは見つかりません。それにこの暑さです。お昼前にあれだけ沢山いらっしゃったヒスイハンターや釣り人も、お昼頃には随分姿が減っていました。

しかし、ロディン岩は結構落ちていましたので、ヒスイもきっと(小さな物であれば)見つかるかも知れないと執念深く歩いていたところ…

f:id:cetriolo:20250727061748j:image(36g、比重2.87)

ようやく、この日初のヒスイを見つけることが出来ました。

このヒスイ、横川の青ヒスイと呼ばれるヒスイと同じように流れるような青の線が全体的に入っていますが、ベースは糸巻きヒスイタイプで、更に薄緑色の部分があります。

これに対し、よく見かける横川の青ヒスイは、大抵のっぺりとした透明感のない灰色をベースとした、クレヨンで描いたような青い線が入ったものになります。

f:id:cetriolo:20250727070348j:image(オーソドックスな横川の青ヒスイ)

青色の線の感じと比重が低い点では横川の青ヒスイと共通していますが、今回の青ヒスイも横川の青ヒスイに含まれるのでしょうか?こういうベースが糸巻きヒスイタイプの青ヒスイは初めて拾いましたので、良く分かりません。

どなたか詳しい方に、これも横川の青ヒスイなのかどうかを教えて頂けると嬉しいのですが、ヒスイに詳しい知り合いも趣味仲間もいませんし、このブログもコメント欄すらない一方通行のブログですから(ただ、いつも読んでくださったりスターを下さったりしている皆様にはいつも感謝しています)、きっとよく分からないまま、この石は「横川の青っぽい糸巻きヒスイ」という扱いのような気がします。

結局、この石を拾った後に暑さに負けてすぐ海岸を離れたので、今回のヒスイは1個となりましたが、今までに拾ったことのないタイプのものだと嬉しいですね。

久しぶりのヒスイ拾いとなりましたが、やはりヒスイ拾いは楽しいと感じる反面…行くならもっと涼しい時期の方が良いなと痛みを感じる日焼けの跡を見て思ったのでした。

…夏にヒスイ拾いをされる方は、老若男女問わず日焼け止めをされる事をお勧めします。

黄瓜の宝石①

三連休がやって来ました。去年の三連休は徳島県大塚国際美術館に行きましたが、今年は何処へ行こうかと悩みに悩み…高原は涼しそうだからというアバウトな理由で新潟県にある妙高高原赤倉温泉に行き、翌日は半年ぶりに糸魚川でヒスイ拾いをする事に決めました。

とは言え、初日に妙高高原を目指すだけでは物足りないので、途中で寄り道をして水晶拾いをすることにします。

今回寄り道する水晶の産地は、透明度が高く水入りや気泡が多い水晶を産出することで有名な場所で、水晶は登山道を兼ねた林道沿いの岩盤から産出するようです。

事前に調べたところ、こちらの産地は現時点では採取禁止になっていないようですが、林道の両側の山は個人の方が所有しており、キノコ保護のために立ち入りを禁止しているそうなので、山には入らず林道の隅に落ちている水晶を拾う形になります。

さて、産地の入り口に到着しました。林道は広く、一応車でも行けるようなので、ジムニーなら産地横付けも可能かも知れません。しかし、自分のような車高の低いセダンでは、林道の泥濘や轍にハマってJAFを呼ぶ事になるのが目に見えているので、ここは無理をせず歩いて行く事にします。

20分程歩き…産地と思われる場所に到着しました。

f:id:cetriolo:20250725212536j:image(先人達が割ったり掘ったりしたと見られる岩が落ちている)

地面には小さいながらも沢山の綺麗な水晶が落ちていて、手探りで来たものの、ここが産地だと直ぐに分かりました。また、先日の大雨で地表の泥が流されたのか、泥から顔を出している水晶もあり、丁度ベストなタイミングだったようです。

地面に這いつくばって水晶を探すこと1時間…落ちている水晶は殆どは1〜2cm程度でしたが、中には4cm程度のものも見つかりました。

f:id:cetriolo:20250725213341j:image(今回の一番のお気に入り。販売しているロック割用の氷のように透明度が高く、むしろ透明度が高すぎて上手く撮れない。)

もっとゆっくり探したかったのですが、残念ながら宿泊先のチェックインに間に合わなくなるので、渋々切り上げて宿に向かう事にしました。

f:id:cetriolo:20250724221729j:image(宿に着いてから水洗いした状態。沢山の気泡が入っている。)

f:id:cetriolo:20250725215802j:image(その他1cm〜3cm程度の小さな水晶)

ちなみに妙高高原はやはり涼しく快適ではありましたが、一番快適だったのは宿の部屋の畳コーナーに置いてあったヨギボーでした。

f:id:cetriolo:20250725213621j:image(部屋にあったちゃぶ台とヨギボー)

ヨギボーはCMや店舗等で見かけた事はありましたが、座るのは初めてでしたので、よくあるビーズクッションとは異なる、まるで粘土かミネラルタックの上に座るような「丁度良い感じの硬さ」に驚きました(置いてあったのは普通のヨギボーの上位モデル?のプレミアムというシリーズだったので、尚更良い感じだったのかも知れません)。

自分は曲線的でポップなデザインよりも直線的でシンプルなデザインの家具が好きなので、今までヨギボーに全く興味を惹かれなかったのですが、ちょっと良いなと思ってしまったのでした。

明日は糸魚川で半年ぶりにヒスイ拾いの予定ですが…この穏やかな波の時期+連休で沢山の人が訪れるという、ヒスイ拾いにとっては決して条件が良いとは言えない中で、果たしてヒスイは拾えるのでしょうか。