雑多拾いもん

捨てる神あれば拾う神あり… 「博多通りもん」ならぬ、雑多な「拾いもん」について備忘録がてら綴っています。

あらしのあとに(2日目)

翌日、新たな台風の影響でかなり雨が降っています。

のんびりと朝食をとり(朝食の味付け卵が特に美味しい)、チェックアウトギリギリまで温泉に入り部屋を満喫した後、ミネラルマルシェに向かって出発。

40分程で会場に着くと、かなりの人出。どうやらハンドメイド作品の即売会と骨董市も同時開催しているようです。

早速鉱物…の前に、先ずは骨董市を覗いてみることにしました。もしかしたら神薬等のレトロ瓶があるかも知れません。

骨董市…。思えば学生の頃に北野天満宮で月一で開催されている骨董市を冷やかしで覗いたのが最後です。その時はお皿や着物等が多めだったように記憶していますが、今回は本や絵画、刀剣、古銭等バラエティーに富んだ内容となっていました。

ウロウロしていると、ガラス製品を取り扱っているお店があります。テーブルの上の商品は全て500円で、ワイングラス等に混じって謎の魚の置き物?がありました。

デザインと安さについ心惹かれますが、何に使う物なのかも不明なので取り敢えず保留とし、一旦ミネラルマルシェを見に行く事にします。

さて、骨董市の隣で開催されているミネラルマルシェへ。地方のミネラルショーは小さいイメージがありましたが、この新潟ミネラルマルシェは京都ショーや名古屋ショーに近い規模ではないでしょうか。想像以上に出展数が多く驚きます。そして何故か会場でずっと流れるフジファブリック

自分で採集をする様になってから鉱物標本の購入、特に外国産標本を購入する機会はめっきり減りましたが、久しぶりにショーを訪れると、以前は見掛けなかった黄緑色と透明のバイカラーのコロンビア産蛍石があったり、ディスコボールと呼ばれる放射状の魚眼葡萄状玉髄の出回る数が昔より増えたりと、多少の変化を感じました。

なお、出口付近では鉱物雑誌「ミネラ」のバックナンバーが販売されていました。ここでヒスイ拾いにハマる前に刊行されたバックナンバーを一冊購入。

一通り見た後、再び骨董市へ。さっきのガラスの魚…まだ、いた!

折角なので購入する事に。購入する前に店員さんに「これ、用途は何です?」と尋ねると「いやぁ、分かんないねぇ。…買った人が自由に使っていいんじゃないかな?」という返事。売る方も買う方もこれが何だか分からんというカオスさが骨董市っぽくて良いですね。

という訳で、結局ミネラルマルシェへ行って購入したのは…

f:id:cetriolo:20220925103921j:image

ミネラのバックナンバーと謎のガラスの魚。鉱物標本を購入しに行った筈でしたが、鉱物標本ではない物を購入する結果となりました。因みにその後ネットで調べた所、ガラスの魚はどうやら大正〜昭和初期に作られた鯉の一輪挿しの様です。

さて、まだまだ時間があります。どうしようか考えた末、雨雲レーダーを見ると丁度数時間後に糸魚川の辺りは雨が止みそうだという事なので、再び糸魚川へ向かいます。普通に見れば随分おかしな行動ですが、ナナチ曰く

ただな、これだけは分かるぜ。そんなもんじゃ、憧れは止められねえんだ!

…さて、糸魚川に到着。雨は止んでいますが、陽も傾いて石の色の区別が付きにくくなっています。30分程歩き、波間で怪しい石を1つを拾いました。

f:id:cetriolo:20220925110430j:image(13g、比重は2.95)

薄ら明るいグリーンのスポットが入っていますが、他の鉱物の含有率が多いのか比重が低く、結晶もあまり確認出来ませんでした。これをヒスイとするかは正直悩む所です。

その後周りが暗くなり、もう一つ灰色ヒスイっぽい石を拾いましたが、夕暮れの中でも上質では無さそうだという事は分かります。海にリリースするか迷った末、取り敢えず持ち帰って比重を測る事にしました。

さて帰宅後、このリリースするかどうか迷った石を明るい場所で確認すると

f:id:cetriolo:20220925121541j:image(37g、比重は2.93)

何だかほんのり紫色の様な気がします。透過も確認すると

f:id:cetriolo:20220925145914j:image

紫色でした。形は丸みを帯びており、比重も低いので上質ヒスイとは言い難いものの、紫色の透過が確認出来る点と、一度はリリースしようと思ったが辞めたというエピソードで気に入りました。

今回の連休、石やレトロガラスから離れて温泉でのんびり過ごす…という予定でしたが、蓋を開けてみればいつもの様に石やレトロガラスに振り回された旅となったのでした。